日本語には、世界に贈る価値がある。
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少しだけ、想像してみてください。
100年後。
あなたのひ孫ほどの世代が、一つの歌を聴いています。
その歌は、日本語で歌われています。
けれど、その歌を聴いているのは、日本人だけではありません。
アジアの子どもたち。
ヨーロッパの若者。
アフリカで暮らす家族。
南米の音楽ファン。
世界中の誰かが、日本語の響きに耳を傾け、その歌に心を動かされている。
もし、そんな未来が実現するとしたら。
それは、とても素敵なことだと思いませんか。
私たちは、日本語を世界に広めたいわけではありません。
日本文化が一番優れていると言いたいわけでもありません。
伝えたいのは、日本語という言葉の奥にある「ものの見方」です。
日本には、一語では翻訳できない言葉があります。
「おかげさま。」
そこには、自分一人では生きていないという感謝があります。
「いただきます。」
そこには、命をいただくことへの敬意があります。
「もったいない。」
そこには、ものを粗末にせず、大切にする心があります。
そして、
「みんなちがって、みんないい。」
そこには、違いを消すのではなく、違いを受け入れるという生き方があります。
私たちが世界へ届けたいのは、日本語そのものではありません。
その言葉の中で育まれてきた、人を思いやる心です。
世界には、「ダイバーシティ(多様性)」という言葉があります。
制度もあります。ルールもあります。
けれど、本当の多様性は、制度だけでは生まれません。
心の中で、
「自分とは違う人を認められるか。」
そこから始まるのではないでしょうか。
金子みすゞは、そのことを100年前に詩で語りました。
だから私たちは思うのです。
この言葉は、日本だけのものにしておくには、あまりにも惜しい。
では、どうすれば世界へ届けられるのでしょうか。
本を翻訳する。
映画をつくる。
展覧会を開く。
方法はいくつもあります。
けれど、私たちは「音楽」を選びました。
理由は、とてもシンプルです。
📷 [画像/動画] 海外に音楽を届けるイメージ動画
音楽は、国境を越え、言葉より先に心へ届くからです。
言葉が分からなくても、人は歌に涙を流します。
歌詞の意味を知らなくても、メロディに励まされることがあります。
国も、文化も、世代も越えていく。
音楽には、そんな不思議な力があります。
だからTHE MEETSLESは、金子みすゞの詩を英語の歌詞に置き換えません。
100年前に書かれた日本語を、そのまま歌います。
日本語の響き。
日本語のリズム。
日本語だからこそ生まれる余白。
それらもまた、詩の一部だと考えているからです。
もちろん、日本語のままでは意味が伝わらないこともあります。
だからこそ、歌詞は多言語で丁寧に翻訳します。
詩が生まれた背景。
金子みすゞという人物。
日本という文化。
そして、その言葉に込められた意味。
その一つひとつを、世界中の人たちへ届けていきます。
日本語は変えない。
でも、心は世界中の人と共有する。
それが、THE MEETSLESの挑戦です。
そして、私たちが届けたいのは「人間の音」です。
今、音楽をつくる環境は大きく変わろうとしています。
AIは作曲し、演奏し、歌うことさえできるようになりました。
デジタル技術を使えば、歌の音程も、演奏のリズムも、限りなく正確に整えることができます。
完璧な音楽をつくることは、これからますます簡単になっていくでしょう。
だからこそTHE MEETSLESは、その反対側にあるものを大切にしたいと考えています。
人間にしか出せない音です。
少し揺れるリズム。
指が弦に触れる音。
歌う直前の息遣い。
メンバー同士が目を合わせた瞬間に生まれる間。
そして、二度とまったく同じにはならない演奏。
それらを「間違い」として消してしまうのではなく、
その人が、その瞬間に、そこにいた証として残す。
THE MEETSLESのメンバーである、みのが提唱する「ドグマ26」には、
「人間の失敗を音楽として肯定する」
という考えがあります。
私たちも、その思想を大切にした音楽づくりを目指します。
完璧だから美しいのではない。
人間が演奏しているからこそ生まれる揺らぎや偶然も含めて、一つの音楽にする。
🔗生成AI時代の「ドグマ26」提言 みの
そしてTHE MEETSLESには、もう一つ大きな特徴があります。
メンバー全員が、ボーカリストであり、コーラスでもあること。
一人のスターが歌い、ほかのメンバーがそれを支えるバンドではありません。
ある曲では誰かが主役になり、
別の曲では別の誰かが歌う。
そして、それぞれ違う声が重なって、一つのハーモニーになる。
声質も違う。
歌い方も違う。
音楽的な背景も違う。
その違いを消して、一つの声に揃えるのではありません。
違う声のまま、一緒に歌う。
それは偶然にも、金子みすゞが残した
「みんなちがって、みんないい。」
という言葉そのものではないでしょうか。
THE MEETSLESにとって、この言葉は歌詞の中だけにあるものではありません。
バンドの音そのものが、その思想を表現しているのです。
100年前の詩を、日本語のまま歌う。
異なる個性を持つメンバー全員が歌う。
人間の揺らぎや偶然を消しすぎず、その瞬間に生まれた音を大切にする。
最新の時代だからこそ、あえて人間そのものを鳴らす。
それが、THE MEETSLESが世界へ届けたい音楽です。
100年後にも残る歌を。
私たちは、「音楽で世界を変える」などとは言いません。
一枚のアルバムで争いがなくなるとも思っていません。
そんな大きなことは約束できません。
けれど、一人の心が動くことはあります。
一つの歌に救われる人がいます。
悲しい日に、誰かを思い出す歌があります。
勇気をもらえる歌があります。
人生を支えてくれる歌があります。
私たちは、そんな一曲を届けたいのです。
もし、その歌が一人の人生を少しだけ優しくできたなら。
その人が、また誰かに優しくなれたなら。
それだけでも、この挑戦には意味があると信じています。
このプロジェクトは、日本の音楽を海外へ輸出するためだけの計画ではありません。
文化を競争させるプロジェクトでもありません。
日本で生まれた一つの美しい価値観を、
人間が奏でる音楽という翼に乗せて、世界へ届ける旅です。
100年前。
金子みすゞは、小さな町で静かに詩を書きました。
その言葉は、一世紀という時間を越えて、今も多くの人の心を照らしています。
四半世紀前。
倉本美津留は、その詩にメロディを与えました。
そして今。
世代も、経歴も、個性も異なるクリエイターたちが、その想いを世界へ届けようと集まっています。
この挑戦は、過去を懐かしむためではありません。
未来を信じるためにあります。
私たちには、一つの夢があります。
いつの日か、世界のどこかで、日本語の歌を口ずさむ子どもがいること。
その子は、日本語の意味をすべて理解していないかもしれません。
それでも、その歌を好きになり、歌詞の意味を調べ、
「みんなちがって、みんないい。」
という言葉に出会う。
その瞬間、100年前に日本で生まれた小さな詩が、国境も時代も越えて、もう一人の心へ届いたことになります。
私たちが届けたいのは、流行ではありません。
ヒットチャートでもありません。
100年先まで歌い継がれる、一つの希望です。
そして、その最初の一歩を一緒に歩いてくださる仲間を、私たちは今、心から迎えたいと思っています。